Q 地中熱エネルギーについてもう少し詳しく教えてください。
質問です。
地中熱エネルギーについて、もう少し詳しく教えてください。
(1)床下に蓄えられた太陽熱と言うのは・・・
①日照が家屋を透過して地中まで届いたエネルギー
②屋内で発生した熱で床下に蓄えられたエネルギー
③建物の周囲に降り注いだ日照が地中伝導して床下まで到達したエネルギー
④建物の地下から熱伝導で床下まで上昇してきたエネルギー
の4種が考えられますが前回回答の「土の性質を生かして、室温の年較差や日較差を小さくした
住宅」とのお答えの趣旨から考えると④を想定されていると思います。
(2)地中の熱伝導は「夏の熱が地下5mに伝わるのに半年近くかかる」との記載から500cm/180日
=2.8㎝/日と想定します。
(3)比熱は空気が1.0、大地が0.75と設定します。
(4)家の建坪を9M四方の81㎡、高さを7mと想定すると容積は9*9*7=567m3と為ります。
(5)床下地面の一日当りの地熱利用可能容積は9*9*0.028=2.268m3になります。
(6)屋内温度:5℃ 地中温度18℃ で熱交換した場合
( 567m3*1(比熱)*5℃+2.268m3*0.75(比熱)*18℃)/(567m3+2.268m3)
=(2835+30.6) /569.268=5.034℃
5℃が5.034℃にしか為らないように思えますが?
A 伝導型地熱住宅エコシステムに深いご関心をお寄せくださいまして誠にありがとうございます。
宇佐美でございます。ご質問をありがとうございました。
いつものことでございますが、ご専門の方や、温熱環境、もしくはその隣接分野の研究者の方々にエコシステムをご理解頂くほうが、かえって時間がかかります。
なぜなら、まだ、学問的に一般には認知されていないために、専門知識の深い方がはじめは「理解不能」と思われるようなのでございます。
はじめに抵抗をお感じになるような方こそが、エコシステムの理論を普遍化していただけるのではないかと、期待を込めてご説明させて頂きます。
1. 地中熱エネルギーについて
「エコシステムは土の性質を生かして、室温の年較差や日較差を小さくした住宅」です。そのために は、④だけでは不可能で、①〜④すべてが相俟って可能となります。
しかも、前回ご説明しましたように、例え取得エネルギーが多くても、熱損失が大きければ、ささや かな地熱では効果が期待できません。
ご質問のの計算につきましては、次のコメントをさせて頂きます。
a. 室温が5℃まで下がる家を、18℃の地中温度で暖めることはできません。
それをよくご存知にもかかわらず計算の労を試みられたのは、エコシステムを、「地中熱を自然エネル
ギー資源とみなすヒートポンプ使用の住宅」と同一視なさってのご忠告ではないかと思われますが全
く別物です。
b. 「エコシステムは土の性質を生かして、室温の年較差や日較差を小さくした住宅」であり、室温の年 較差が10℃以内、日較差は2℃〜3℃以内であることを、T邸の年間温度生データで提示させて いただきました。
ですから、断熱材の入っていない前時代的な室温5℃という住宅の例で計算しようとなさったのは、 全くの方向違いです。
エコシステムは暖房エネルギーを自然エネルギーで代替しようとしているのではありません。
エコシステムは徹底して建物として暖房エネルギーをあまり必要としない熱損失の少ない家にし て、地中のように安定した、外気温にあまり影響を受けない住宅にしようとしているのです。
c. 「エコシステムの住宅は、室温と床下地中温度が定常状態になることを目指して建てられている。」と いうことをご説明していなかったようです。また、室温が5℃まで下がる住宅では、その地中温度は 決して18℃にはなりません。
なお、ご参考までに、前回お示し致しましたS邸の年間温度経過を月別の平均温度で表してみました。
(2002年度 千葉県八千代市)
☆ 戸外地中温度は、地下10cmも地下1mも年間平均温度は同等ですが、太陽の輻射熱のため、年 間の外気平均温度より1.5℃余り高くなっています。
☆ S邸の年間平均居間温度は、年間平均床下―1m温度より2℃余り高い。冬は床下―1mの方が高 く、床下が最も低温です。夏は床下―1mの方が5℃以上低くなっています。
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