外断熱の地熱住宅Q&A

Q 床下の地中温度はどうなっているのですか? 

千葉県の中島と申します。地中熱に関して質問です。

地中5Mの温度が一定なのは分かるのですが、実際の住宅の場合、基 礎部分の辺り、しいて言うなら、地中1Mの地熱温度が、実際の温度になるの ではないですか?地中1M付近の温度は、5Mの温度とは少々違い、半年遅れにはなって ませんよね。エコホームズさんのホームページで地中熱と言う言葉を知ったのです が、僕的には、床下システムのファンコントロールによる効果が絶大なのでは? そのファンがある為に、夏、冬の天井及び床下温度が一定に保たれているので はないのか?そんな気がしてしまうのですが。

A ご質問ありがとうございます。地中熱に関してお答えします。

宇佐美でございます。ご質問をありがとうございました。

地中熱についてより具体的にご理解いただくために、実際のご邸宅の秋から冬にかけての地中温度のグラフに添ってご説明します。

このグラフは、2002年の9月27日から12月20日までの1時間ごとの温度を打ち出した生データです。

外気温は1日で10℃から15℃近い振幅で大きく上下していますが、ピンク色の居間の室温は、日中と夜では1日で2℃程度しか差がありません。このように、エコシステムの室温は地中のように一日の変動が少なく、冬には、20℃前後で安定して経過しています。

秋から冬へ向かう地中温度全体の経過を見ましょう。 戸外の地中温度は、10月のはじめは地下1m・地下50cm・地下10cmはともに20℃程度で、地下5mだけ17℃強ですが、外気が低くなるに連れて、地下1m以内の浅い地中温度は、温度差が広がり、外気温がマイナスの12月中旬には、地下1mと地下10cmの地中温度差は7℃〜8℃も開いています。

一方、床下や床下地中温は、変動は少ないのですが、興味深い経過をたどっています。10月のはじめにはまだ室温が25℃以上もある影響で、床下の土台下・床下土間表面の温度が高く、次いで地下10cm・地下50cmと1℃〜2℃ずつ低くなり、地下1mは、戸外の地下1mと同じ約20℃となっています。

このように、秋のはじめは深さによって温度差があった床下地中温度は、外気温が急激に下がる11月に入る頃には地下1m以内の浅い温度は皆同等の温度になり、11月中旬には、わずかの差ですが、深さによる温度が逆転しています。床下の地下1mの温度が一番高く、次いで床下−50cm・床下−10cmと低くなり、土間表面温度が最も低くなっています。

このわずかの温度差は真冬に向かって開く傾向がありますが、床下の地下5mから地下1mまでの地中温度の差は一層少なくなっています。つまり、床下地中温度は地下5mから床下まで18℃前後のほぼ同じ温度になっており、冬の床下地中は大蓄熱層を形成しています。基礎断熱の特別な強化によって、20℃近い蓄熱層になることもあります。

中島様のご指摘の通り、床下地中1mの温度がほぼ室温と同じレベルになっていますが、床下地中1mの温度は、床下システムの効果も当然ありますが、浅い地中温度や土間床表面の温度が低いことからも、主として夏から持ち越した地中熱であることがわかります。

床下システムは、直接的には基礎周りから最も外気冷気の影響を受けやすい土間床表面や地下10cm・50cmが冷え込むのを抑える効果を発揮していると考えられます。空気の比熱は小さいので、ファンによる空気の移動による温熱環境の改善は、補助的なものです。