外断熱の地熱住宅Q&A

Q 高断熱住宅は残暑が厳しく、春遅い住宅ではないですか? 

エコシステム住宅に関して質問です。一般的に、高断熱住宅は残暑が厳しくなり、春遅い住宅になるのではないでしょうか?エコシステム住宅はその点どのような対策がとられているのでしょうか?

A ご質問ありがとうございます。地中熱に関してお答えします。

宇佐美でございます。ご質問をありがとうございました。

確かに、一般の高断熱住宅は、熱損失を少なくしただけの、北欧や寒冷地の住宅を基本にしたものですから、「残暑が厳しく」 「春遅い住宅」になる傾向があります。これは、住宅性能の良さの裏返しですが、このことから、日本においては、単に「高断熱住宅であれば快適」とはいかないことがわかります。

しかし、伝導型地熱住宅であるエコシステムは、「日本の風土で培われた伝統民家の知恵」を現代の技術力でよみがえらせたものです。
開口部を広くとりながら断熱雨戸や断熱戸で夜間は閉める・冬季の豊かな日射熱の効果的取得・必要最小限の計画換気だけでなく、熱気抜きの大量換気・木部の通気への開放・床下除湿の徹底・・・

その上、「熱損失を少なくして省エネ住宅」という発想を越えて、地上にありながら地下5mと温熱的に一体となることを目指して建てられた住宅ですから、地中のように室温が安定していて、建物としての暑さ寒さを和らげる性能(外気緩和性能)が特別に優れているのです。

図2のS邸 外気・地中・床下・居間の1年間の温度経過を1時間ごとに記録した生データをご覧ください。上下の温度振幅が、そのまま日較差(最高最低温度差)を示しています。
ssamatei.jpg
外気温の日較差が10℃〜15℃ある日でもピンク線の室温の日較差は2℃以内で、日射の強い日に3℃ぐらいの日較差がある程度で、外気をよく緩和しているのがわかります

一年間を通して見てみましょう。
外気温の年較差(年振幅)は45℃近くありますが、地下10cmの年較差は約24℃、地下1mは16℃あまりとなって、地中は温度差が少ないのがわかります。エコシステムの床下地中は、床下10cmの年較差が6℃弱、床下1mの年較差が5℃となっています。
エコシステムは、年間で5℃〜6℃しか温度差がない床下地中温度に支えられ、床下地中温度と一体となった住宅ですから、地熱活用住宅というより、
エコシステムは、
「土の性質を生かして、室温の年較差や日較差を小さくした住宅」
「土の性質を生かした、暑さ寒さを和らげる性能に優れた住宅」
というのが適切かも知れません。

エコシステムも、高性能住宅ですから、日本の風土に適した開口部のとり方や、風通し、日射取得と日射遮蔽などをよく検討して設計し、その特長を活かす住まい方をすることが大切です。

※ご質問には宇佐美がお答えしました。

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