Q 床下システムで床下の湿気やカビなどが家中に循環してしまわないのですか?
富山県在住の桜井と申します。質問です。湿気が多い土地柄なので、床下システムで床下の湿気やカビなどが家中に循環してしまわないのか心配です。夏場はドライ運転のエアコンの空気が床下に流れるのでいいとして、それ以外の時期の床下の空気は大丈夫なのでしょうか?教えてください。
A ご質問ありがとうございます。「床下の湿気やカビ問題」に関してお答えします。
宇佐美でございます。ご質問をありがとうございました。
桜井さまのご心配はごもっともです。日本木造住宅の居住性と耐久性は「湿気問題」をいかにして解決するかにかかっていると申せましょう。
大地の恵みをしっかりと受け止めるには、床下換気口のない基礎外断熱にする必要がありました。基礎外断熱のエコシステムの開発に当たって、第一に取り組んだのが「湿気問題」であり、特に「床下の湿度問題」でした。
今回は、ご質問の「床下の湿気やカビ問題」に限ってご説明いたします。 根本から考えてみましょう。
<床下は、なぜ湿気るのでしょう?>
それで、昔の家は高床にすることで通気を確保し、結露や多湿によるカビを防いできましたが、関東大震災の後、耐震性を増すために建築基準法が改められ、布基礎が義務付けられました。
床下換気口に床下の換気を頼るようになってから、通気が悪くなり、床下が湿気たり、その湿気た木を好むシロアリが発生したりして耐久性が急に落ち、百年以上長持ちしていた日本民家が30年足らずしか持たなくなってしまいました。
夏、冷たいコップのまわりに水滴が付くように、結露は温度差で生じます。 また、空気が冷やされると、湿度が上がります。
たとえば、温度30℃・湿度70%の外気が、床下に入って冷やされ、温度が26℃になると湿度は90%になります。例え結露しなくても、床下木部は湿気て、カビやシロアリの発生原因になる可能性は大です。つまり、床下が湿気るのは、床下の温度が低いためです。
そこで、エコシステムは、床下湿気対策として次のことをしています。
①床下に外気を直接入れない。
②温度差が生じないよう、床下を含めた家中の空気は、壁空洞や通気幅木など を介してよどまないよ
う常に静かな対流をおこす構造になっている。
③夏場は、床下を含めた家中の除湿器として、2階ホールなどにエアコン1台を設置し稼動する。
④床下を効率よく除湿し、床下冷気を有効利用するために、床下システムで床下空気を吸い上げて住
宅上部から放出する。
⑤夏の終わりから秋にかけては夏の熱が床下地中温度を高くするので床下温度も上がり、室温との
が少なくなるので、床下結露や床下多湿のおそれはなくなる。
⑥9月10日ごろからは、床下システムを夏稼動から冬稼動に切り替える。
夏は、床下空気を吸い上げていたが、冬に向けて室内の空気を床下に放出して、夏の床下温度を可 能な限り下げないで冬まで持ち越そうとする。
つまり、床下除湿システムは床下蓄熱システムに一転する。
床下空気は、夏も冬も床下システムで活性化されてよどまない。
万一、従来の床下環境の住意識から、理論は理解できたようでも、ほんとうに床下が湿気たりカビが生えたりしなか不安であるということでしたら、次のことをお勧めします。
①エアコンを除湿器として動かす床下除湿稼動の期間を5月下旬から9月の秋分の日頃まで延長され るのも一案です。
②その他の期間は、地中熱の支えで室温よりも床下地中温度が高いので、床下温度が低くなって、床 下多湿やカビを発生という事態は想定できません。
しかし、千葉県以外での詳しいデータ的な確証はまだありません。
是非、不安があってもなくても、富山という風土で、エコシステムの床下環境がどのように年間を通して経過するか、是非温度と湿度の測定をお勧めします。
その結果によっては、建築後であっても対応はいかようにもできます。
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