外断熱の地熱住宅Q&A

Q 地熱利用住宅では基礎はどのようになっているのですか? 

徳島県在住の田中と申します。質問です。
宇佐美さんが提唱している地熱利用住宅は、基礎立ち上がり部の断熱が重要ですよね。
基礎外断熱の場合、シロアリ対策が心配です。ホウ酸入り断熱材もあるようですが、効果のほどもまだ検証中のようです。北海道はシロアリの心配が少ないので基礎外断熱は向いていると思います。基礎内断熱で対応できないのでしょうか?(例えば、基礎立ち上がり部内断熱+基礎立ち上がりから基礎耐圧盤にかけて何センチかのスカート断熱など)

A ご質問ありがとうございます。地熱住宅の「基礎」に関してお答えします。

宇佐美でございます。ご質問をありがとうございました。

ご指摘の通り、基礎断熱、特に基礎外断熱は床下湿気とシロアリへの対策が確立していない段階で手掛けることは許されません。

伝導型地熱住宅エコシステムは、高温多湿地用の地熱住宅として開発されたもので、基礎外断熱のシロアリ対策にはかなり気を使い、何重もの対策を施しています。おかげさまで基礎外断熱で高耐久性住宅として国の認定を受けさせて頂きました(平成10年)

具体的には防蟻断熱材の使用、アリダンテープ、アリダンシートという2重の蟻返し、基礎、土台への炭塗料の塗布などです。

ただし、シロアリ対策に完璧というものはないと考えています。今後、より効果のあるものがあれば改善していきますし、被害が起きたときにすぐに発見・対応できるよう、床下の点検、メンテナンスを定期的に行うことを大前提としています。

さて、まずご質問の基礎内断熱で対応できないか、についてお答えいたします。

地熱住宅エコシステムは、基礎内断熱では対応できません。厳密には対応しようと思えばできますが、温熱的マイナス要素が大き過ぎます。基礎外断熱は地熱住宅のキーポイントなのです。

基礎外断熱にする5つの理由を述べます。

①基礎内断熱にすると、土台に断熱欠損が生じるので、土台が湿気てシロアリ問題が生じたり、腐朽したりする恐れがあります。

②基礎内断熱にすると、基礎部が冷橋・熱橋になり、基礎外断熱より床下環境が著しく悪化します。

③基礎外断熱にすると、基礎のコンクリート部全てが蓄熱(冷)体となるので、床下地中も室温も安定  し、地熱住宅の特性を発揮します。

④基礎・壁・屋根全てを外断熱することによって、床下→壁空洞→天井ふところ→壁空洞→小屋裏と床下の垂直換気が可能になり、間仕切り壁も含め、常に床下から小屋裏へまた床下へと空気の対流が可能になりますから、床下空気は淀まず、夏季の床下低温による多湿問題を低減化します。

⑤上項に加えて、基礎外断熱によって可能になった独自の床下除湿システムが効率よく稼動するので、床下シロアリ問題から解放されます。

なお、シロアリ問題は、伝統民家の知恵を甦らせて、シロアリの好物である湿気た木部を作らないよう、木部を決して封じ込めず、家中の木部を通気に開放する工法に徹しました。それでも、万一に備えて物理的なシロアリ対策を何重にも行い、万全を期しています。


※ご質問には宇佐美がお答えしました。

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