Q 床下は、特に加熱は必要ないのですか?
徳島県在住の田中と申します。再び質問です。
アイヌの伝統民家「チセ」の話の中で、「アイヌは夏でも火を絶やさず燃やし続けた」の言葉の印象が強いため、床下を何らかの方法で加熱しなければ冬場地熱をうまく利用できないような錯覚を覚えるのですが、特に加熱は必要ないのですか?
A ご質問ありがとうございます。「床下」を加熱しないで、地熱利用の仕組みに関してお答えします。
宇佐美でございます。ごもっともなご質問をありがとうございます。
今まで、その点が説明不足であったことに気付かせて頂きました。
「チセでは、火を絶やさず燃やし続けた」ことによって夏からの地熱を冬場に持ち越すことができました。「消えない程度ながらイロリで火を絶やさず燃やし続ける」のは、「土間を冷え込まさない」ためでした。
したがって、エコシステムにおいては、必ずしも<加熱する>ことではなく、<床下土間温度を下げない>工夫をすれば、冬まで夏の熱を床下地中に持ち越すことができるのです。
あえていえば、エコシステムでは日射熱や居室の暖房熱、電化製品の廃熱等が「イロリの火」にあたるでしょうか?
日中はガラス窓からの日射熱を積極的に取り入れ、夜間は日射による取得熱が極力逃げないように、断熱雨戸や断熱戸をしっかり閉めます。
エコシステムは伝統の在来軸組み工法で、屋根・壁・基礎すべてを外断熱(外張り断熱)したもので、1階居室空気は床下と連通する構造になっています。
また、壁空洞を介して床下空気は天井ふところや小屋裏へ、また間仕切り壁や北側の壁空洞を通って床下へと空気が移動しますから、日射熱や廃熱は床下地中に蓄えられます。
同様にして居室の暖房熱も床下地中に蓄熱されますので、床下で加熱する必要はありません。
この自然気流による床下蓄熱の補助として、夏の床下冷気利用と床下除湿のために設置している床下システムを、冬には反対に動かして、天井付近に溜まっている暖気を床下に吹き降ろしています。
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